2015年11月20日金曜日

コーギーちゃんの後ろ足のふらつき・・・変性性脊髄症かも?

こんにちわ。

今回は、病気のことについて、お話しさせていただこうと思います。

当院にも通院されているコーギーちゃんがいるのですが、変性性脊髄症という病気をご存じでしょうか?

はじめの症状は後ろ足がふらつくなど、椎間板ヘルニアの症状とすごく似ています
ただ椎間板ヘルニアと違い、脊髄が少しずつ変性してしまう病気ですので、椎間板ヘルニアの時に使うようなお薬には反応しませんし、後ろ足だけだった症状が、徐々に前足に進行していきます。
最終的には、発症から3年程度で亡くなってしまう病気です。

当院に来られているコーギーちゃんも、他の病院で椎間板ヘルニアと診断されたのですが、お薬などで改善しないとのことで当院を受診されました。
この病気は非常にW・コーギーちゃんに多い病気ですので、画像診断や遺伝子検査などの精査を行い、変性性脊髄症と診断し、現在は定期的に通院してもらっています。

この変性性脊髄症なのですが、椎間板ヘルニアとまったく治療法が異なってくるんです。
椎間板ヘルニアの治療法は、お薬や手術ですが、変性性脊髄症は、治療法は今のところ見つかっていません。
また、椎間板ヘルニアの場合、基本的に絶対安静ですが、変性性脊髄症では、極力運動してもらい、筋力を落とさないようにします。
(どんどん脊髄が変性し歩けなくなっていく病気なので、安静にして筋力を落としてしまうと、早く歩けなくなってしまうんです。)
ですので、早期診断が大事になってきます。

W・コーギーちゃんで、後ろ足がふらつくなどの症状があり、お薬を飲んでも症状が改善しないなどの場合、変性性脊髄症の可能性もありますので、もし気になる症状がありましたら、一度ご相談ください。

また、岐阜大学動物病院神経科のホームページに、病気について詳しく説明されており、動画で症状についても紹介されていますので、この病気についてもっと詳しく知りたい!!と思われた方は、ぜひご覧になってみてください。